
全身もふもふで可愛い猫に日々癒されている飼い主さんは多いと思います。
ですが、当の猫ちゃんたちは、ストレスを溜めていないでしょうか?
・トイレでない場所で粗相をする
・毛が剥げそうなほどに毛繕いをする
・近頃食欲がない
などの異変を感じたら、愛猫が苦しんでいるサインかもしれません。
現在は猫の完全室内飼いが推奨され、感染症や交通事故に遭う危険性が減っています。
ですが、その一方で、行動が制限されることによりストレスや肥満の問題も浮上しているようです。
「じゃあやっぱり、猫は放し飼いにすべきなの?」
と思ってしまいますが、家の中だけでもストレスを溜めないようにすることは十分に可能です。
今回は、愛猫のストレス解消法とおすすめグッズを紹介します。
ストレス解消法やおすすめグッズ
一般的には、次のような環境に置かれると、猫はストレスが溜まると言われています。
・嫌いなニオイや音がする
・飼い主のスキンシップが多すぎる・少なすぎる
・十分に運動ができない
・折り合いの悪い猫や人が一緒に住んでいる
・満足に爪とぎができない
そのため、愛猫のストレスを解消するには、これと反対の環境を整えれば良いのです。
猫の嫌がるニオイや音をなるべくさせない
猫が嫌うニオイの代表は、アロマ(精油)や香水、芳香剤などの香りです。
こうした香りは人間にとっては心地よいですが、猫は嫌がりますし、香りの成分は毒にもなります。
嗅いだだけで内臓に悪影響を与えることもあるので、家に置かない方が安全です。
また、猫のトイレが汚れて臭っていたりトイレと食事場所が近すぎると、粗相や食事量が減る原因になるようです。
トイレの掃除をこまめにし、食事場所とは離しておきましょう。
猫は耳がいいので、大きな音も苦手です。
掃除機やドライヤーなどは、猫からなるべく離して使うのがおすすめです。
適度に触れ合う
猫ちゃんによって、人との最適な距離感は様々です。
常に甘えていたい子もいれば、単独でいるのが好きな子もいます。
猫が嫌がっているのにやたらと構い過ぎたり、逆に遊びたがっているのに無視していたりすると、猫のストレスは溜まる一方です。
愛猫の様子を観察しながら、適度な触れ合いの時間を持ちましょう。
一緒に遊べば運動にもなりますし、毛繕いのためのブラッシングもおすすめです。
多頭飼いしている場合は、満足できるように、それぞれの猫と1対1で遊んであげましょう。
十分な運動をさせる
完全室内飼いにする一番のデメリットは、猫が動ける場所が制限されることでしょう。
走り回ったり上り下りしたりする場所が乏しい家なら、特に猫には狭いので、工夫が必要です。
キャットウォークやキャットステップを設置したり、キャットタワーを置くことで、限られたスペースでも猫の上下運動が自由に行えるようになります。
賃貸で壁に穴を開けられない場合や資金がない場合は、高い場所に登れるように、家具を階段状にうまく配置するのも良いです。
また、猫には狩猟本能があります。
食べ物の心配が要らない飼い猫でも、狩りの行動をしたい欲求はあるそうです。
そのため、一緒に遊ぶ時は猫じゃらしやネズミの玩具、ボールなどを獲物のように動かして捕まえさせるのもおすすめです。
1回10分程度で、1日複数回に分けて遊ぶと良いでしょう。
調理など危ない作業をする際に、安全確保のために猫用ケージを使う人もいますが、長時間閉じ込めっぱなしにするのはストレスや運動不足の素です。
飼い主がいる時はケージの扉を開けておくか、ケージ外に出してあげましょう。
安心できる場所を作る
猫は、怯えた時や驚いた時に、狭くて暗めの場所に逃げ込む習性があります。
そのため、オープンすぎる家は居心地が悪くなります。
キャットハウスや箱などで、狭めの隠れ場所を用意すると安心できるでしょう。
キャットタワーの中には、ハウス付きで一石二鳥の製品もあるので、探してみてはどうでしょうか。
目隠し部分を作った猫用ケージを出入り自由にしておくのもおすすめです。
愛猫が嫌がる他の猫や人の存在も大きなストレスになります。
折り合いの悪い猫同士がいる場合は、猫の脱走防止柵(猫用フェンス)を使って、お互いの生活場所を分けるのが有効です。
また、仲が悪くなくても、他の猫とトイレやえさ皿を共有するのはおすすめできません。
必ず、1匹につき1つずつ用意しましょう。
窓から見えるノラ猫の姿に怯えている場合は、姿を見えなくすることや進入対策も必要です。
爪とぎグッズを充実させる
自由に爪とぎすることは、猫にとって身繕いだけでなくストレス解消効果もあります。
とはいえ、家の壁や家具をボロボロにされては困りますね。
しかし、爪とぎ中に「だめ!」と叱ってばかりでは、猫のストレスは溜まるばかりです。
猫が決まった場所で爪とぎする場合には、その素材や置き方が好みなのかもしれません。
そのため、愛猫の好みに合う爪とぎグッズを各所に置いておけば、そこで思い切り爪とぎができます。
去勢・不妊手術を受けさせる
メス猫は1年に2~3回程度発情期を迎え、オス猫は近くに発情したメス猫がいることで発情が誘発されるといいます。
繁殖は本能に基づいた行動で、発情期に外に出られず交尾ができなければ、猫には大きなストレスとなります。
完全室内飼いで繁殖させる予定がない場合には、去勢・不妊手術を受けることで発情が抑えられます。
まとめ:愛猫のストレス解消のポイント
- 猫の嫌いなニオイや音に触れさせない
- 適度に触れ合う
- 十分な運動をさせる
- 安心できる場所を作る
- 爪とぎグッズを充実させる
- 去勢・不妊手術を受けさせる
最後に
猫は、当たり前の欲求が満たされない時にストレスを感じます。
今回紹介したポイントを参考に、愛猫が快適に過ごせる環境作りをしてみてくださいね。
また、いわゆる問題行動には重大な病気が隠れている場合もあります。
念のため、信頼できる動物病院で相談することも大切です。