飼い猫のワクチン接種について検討中の方もいるかと思います。
ですが、「ワクチンは室内飼いの猫にも必要」と言われる一方で、「外に出る猫には必要」「ワクチンの注射なんてしなくて良い」という意見も聞きます。
それぞれに一応根拠があるので、何を信じれば良いのか迷ってしまうかも。
でも、猫ちゃんが自分の意志を話してくれる訳ではないので、ワクチン接種をするかしないかは飼い主さんの考え方次第です。
色々な情報を知ったうえで、愛猫のことを考えて判断していくしかありません。
そこで今回は、
猫のワクチン接種の必要性や良い面・悪い面
について紹介します。
参考にして頂ければ嬉しいです。
猫の予防接種には法的な義務はない
猫には、犬の狂犬病ワクチンような予防接種の法的義務はありません。
(2020年8月現在)
しかし、いわゆる動物愛護法という法律で、飼っている動物の感染症対策をするよう規定があります。
動物の所有者又は占有者は、その所有し、又は占有する動物に起因する感染性の疾病について正しい知識を持ち、その予防のために必要な注意を払うように努めなければならない。
出典:動物の愛護及び管理に関する法律(第七条の2)|e-Gov
この「必要な注意」が何なのかは曖昧ですが、ワクチン接種をすることも含むと言われています。
また、猫ちゃんの健康を守ることも大切ですが、猫の感染症の中には人獣共通感染症という、人間にうつる病気も存在します。
飼い主さん自身や他の人への感染を防ぐためにも、最低限の予防策は必要なのですね。
メリットとリスクを理解して判断する
ワクチンが感染防止に効果があるなら、「ぜひ予防接種しよう!」という一択になるはずです。
しかし、「ワクチンは不要」という意見が聞かれるのはなぜなのでしょうか?
それは、ワクチン接種には良いことばかりではなく、リスクやデメリットも存在するからです。
そのため難しい問題ですが、飼い主さんがメリットとデメリットを総合的に見て、最終判断をすることが求められているのです。
ワクチン接種する場合のメリット
- 猫の健康を脅かす感染症を予防できる、または症状を軽くできる
ワクチン接種する場合のデメリット
- お金がかかる(ペット保険の対象にはならない)
- ワクチンの副作用で体調を崩す可能性がある
- 「予防接種を済ませていること」が補償条件のペット保険もある
ワクチン接種しない場合のメリット
- ワクチン代がかからない
ワクチン接種しない場合のデメリット
- 飼育環境にもよるが、感染症にかかるおそれがある
- ウイルスに感染した時に症状が重くなる可能性がある
信頼できる獣医さんを見つけておこう
確かに、ワクチン接種は全て自費になりますし、副作用の心配もあります。
ですが、予防接種をしなかったことで愛猫が病気になってしまったら、それも悔やまれますよね。
「私にはそんな判断なんてできない!」と思う方もいるかもしれません。
その場合には、信頼できる動物病院で相談するのがおすすめです。
信頼できるかどうかを見極める目安は、
- ワクチンの良い面だけでなく副作用もきちんと説明してくれるか?
(儲け第一主義でない) - 些細な疑問にも誠実に答えてくれるかどうか?
(相談しやすい)
ではないでしょうか。
まとめ:猫のワクチン接種について
2020年8月現在、猫のワクチン接種に法的な義務はない。
しかし飼い主には、猫が感染症にかからないように、また拡げないよう努力することが求められている。
ワクチン接種する | ワクチン接種しない | |
---|---|---|
メリット | 感染症を予防できる 症状を軽くできる | ワクチン費用がかからない |
デメリット | お金がかかる 副作用が出るかも | 感染症にかかるおそれがある 感染した時に症状が重くなるかも |
さいごに
もちろん、愛猫の感染症対策はワクチン接種だけではありません。
猫を外に出さずに飼うのも一つの方法です。
完全室内飼いにする場合は、猫ちゃんの家出予防のために、脱走防止柵や網戸ロックを使って確実に防ぐことが大切です。